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緩やかなたましいへ

この世界では毎秒のように本が生まれている、それを生命と同じだ、と言ったものがいたような気がするけれど、その言葉はさかさまにしてみれば、本には生命がないと言っているのと同じようなことで。そんなはずがない、と思う。本というものはそもそも何かしらを箱詰めにして初めて生まれるものだ、それに生命がないだなんて、どうやったら言えるのだろう。真

妄想で全てを補う

本当はどうしたかった、のか、なんて。問う必要もないのだ。だって、何も起こらなかった―――否、起こったには起こったけれどもそれは大事件、とも言えないものだった。言えなくなってしまっていた。他のルートのことを覚えているのなんて、データベースかバックアップだけだと思っていたのに、なら、骸のこれはバグなのか。 ―――ただの、 バグであれば。

こもるエロス

やってはいけないことだと言われると、俄然やりたくなるのが人間の性、とまでは言わないが。きっとそういう衝動もこういった事件に関わっているのだろうなあ、と思う。そうだ、事件だった。死んだように横たわっているそれの年齢が幾つなのか、正しいことは分からない。正しいことなんて何処にもないのかもしれないけれど、それでも逆算しようと思えば出来て

愛してる? 愛してた? 愛そうとしてくれた?

ざくざくと音がする。誰かの足音。花でも植えたら良いのに、と私は思うけれど、どうやら貴方にはそんなロマンチックな思考はないらしい。私はずっとそういうところを直した方が良いと、口を酸っぱくして言ってやっていたのに。結局直らなかったな、と思う。私は貴方のことを誰よりも知っているから、直らないことだって知っていたように思うけれど。今となっ

人間になれない僕たちは

全部夢であれば良かった。悪夢から覚めて、覚めて、覚めて、覚めて。その先に待っているのはきっとハッピーエンドなんだって信じていたかった。そんなかがみを心配するかのように、二つの声がしゃぼん玉のように舞っている。光の中で、決して割れないなんてことがないと知っているのに、それを恐れずに飛んでいくしゃぼん玉。かがみには、守ってやることの出